『0秒思考』という本を読みました。赤羽雄二さんのビジネス書です。本書のテーマは、ずばり「思考力を鍛えるためのトレーニング法」。それも非常にシンプルな方法です。1分間、A4紙に思ったことを書きなぐるだけ。そんなんで効果があるのか、と疑問も持つ人も多いでしょう。僕もそのうちの一人でしたから。
この本に出会った当時、僕には少し悩みがありました。どうも考えるのが遅くなっている、反応が鈍くなっていると感じていたのです。
例えば、ブログを書くとき。書き始めても内容がなかなかまとまらない。テーマを決め、必要な情報を集めようと検索を始めると、途中で集中力が切れて脱線・・・書きたいことがいっぱいあったはずなのに急に手が止まったり・・・パパッと考えをまとめるのが苦手だな、ということを実感することが多々あったのした。
他には、仕事中、反応が鈍いと感じることがありました。質問されてから返答するまでの時間が遅いのです。僕自身も遅いのは分かっているんだけど、答えが瞬時に浮かばない、まとめられない。質問の内容が難しいわけでもないのに・・・
といった具合に「なんだか最近、思考がのんびりし過ぎているなぁ」と悩んでいたところ、たまたま「0秒思考」というタイトルが目に飛び込んできました。一目見た瞬間から気になって気になって仕方がない。レビューを見たら、シンプルで分かりやすいとかなり好評価が付いている。
こういう自己啓発というかビジネスノウハウというか、そういった類の本は「ほんとに効果あるの?」とかなり疑ってしまい、最近あまり読んでいなかったのですが、今回ばかりは藁にもすがる思いで読んでみることにしたのでした。
「ゼロ秒思考」の内容
まずは本書の内容から簡単に解説。
3、4、5章は「方法」の解説
本書は5章で構成されており、肝となる「トレーニング法」は3章、4章で紹介されています。はっきり言って、ここさえ読んでおけばすぐにトレーニングをはじめられます。トレーニング時に書き起こしたメモの活用法や応用テクニックが記された5章を読めば、さらに思考力が鍛えられるはずです。
ですが、個人的にこの3〜5章はあまり重要ではないと思います。トレーニング法がシンプルなため解説の熟読が必要ないこと、十分に理解していれば流し読みできるような具体例が多いことから、そう感じました。もちろん、一読は必要ですが、再読は不要ってことです。
1、2章は「意図」の説明
逆に、1章、2章にはエッセンスが詰まっています。「考える」とは何か、「0秒思考」とはどういうものか、なぜ考えをメモ上で「言葉」にするのか、なぜ1分間で終わらせるのか、どういう効果を求めているのか、などなど本書のトレーニング法に潜んだ様々な意図が記されています。ここをしっかりと読むことで、トレーニングの意味や価値、自分が目指すべき方向性がより明確になるでしょう。
まとめると、1章、2章はWHAT、3〜5章はHOWが書かれているといったところでしょうか。
で、結局効果はあったのか
結論から言いますと、考えるのが速くなりました。本書を読む前に持っていた「反応が鈍い」という悩みは順調に解消されつつあります。変化を実感したのは、トレーニングをはじめてだいたい1ヶ月が経過したあたりでした。
反応速度が上がった
実際、仕事においてもいい結果が出てると感じています。質問されたときの反応が速くなっただけなく、こちらから質問したり提案したりする機会が増えました。思考が速くなった分、先に先にと考えが進むので、受け答えに余裕ができ、気付きが多くなったのだと思います。
コミュニケーションがスムーズに
同じ理由で、人とのコミュニケーションもよりスムーズになったと実感しています。素早く返答したり、質問攻めにしたりすると逆効果なので、理解は速くても色々と加減が必要ですが、余裕が生まれたのはいいことですね。
アイディアが尽きなくなった
他にも、アイディアがかなり沸いてくるようになりました。特に工作しているとき「こうすればよくなるやん!」という発見が増えましたね。日頃から、思ったことをどんどんメモに書き出すということをしていると、アイディアも沸きやすくなるようです。それもまたメモするので、一度浮かんだアイディアを知らないうちに忘れる、ということも減りました。
感情がコントロールできるように
ネガティブな考えやストレスが少なくなった気もします。本書にも書かれていますが、不安なこと、イヤなことを書きなぐることで、感情的だったことを客観視することができ、論理的に考えることができるようです。慣れてくるとメモに書き出さなくても、落ち着いて感情的になるのをコントロールできるようになってきました。感情的になのも大切ですが、状況によりけりですからね。
トレーニングの現状
実感できた効果を書いてきましたが、実はまだ100%トレーニングを実行できていません。まだまだ効果に伸びしろがあるってことですね。
戒めも込めて、実行できていないことを書いておきます。
サボる日もある
週に2日くらいサボる日があります。また、寝る前に1枚だけいう日も。なので、本書に書かれている通りにすれば、1週間で約70枚溜るはずですが、僕の場合は半分にも届きません。ですが、それでも書く内容や量は徐々に増えつつあります。まずは、自分のペースで実践していくのが一番ですね。
整理していない
本書では、複数のクリアファイルを使い、内容によってメモをカテゴリ分けするように書かれています。しかし、僕はいまのところひとつのフォルダに突っ込むだけです。見直してもいません。年末にでも見直しと整理をしようかと思っています。ほんとはした方がいいんだろうけど、なかなかできないんだなぁ・・・
まとめ
以上、「0秒思考」のレビューでした。最近読んだ本のなかでは、非常にためになる一冊でした。ここまで効果を実感できるとは期待してませんでした(笑)
今後は、できていないことをきっちり実行し、さらにトレーニングを続けていきたいですね。もっと効果が大きくなったらどうなるのか楽しみです。
最近、ダラダラと考えてしまう癖がついている方、会話の受け答えが上手くいかない方は、脳みそを切り替えるためにもトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか。いろいろなことが上手くいくきっかけになるかもしれません。
[amazonjs asin=”447802099X” locale=”JP” title=”ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング”]
コメント
[…] This is a 日記【書評】「ゼロ秒思考」読みました!効果出てます!【感想】 […]