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読むにも書くにも「文章の型」が大切なワケ【考える技術・書く技術】

書籍

先日、板坂元さんのロングセラー新書「考える技術・書く技術」を読みました。そのなかで、文章の型(パターン)について非常に参考になることが書かれていました。文章の型を意識することで、読む力・書く力がつきます。

今回は、そんな文章の型に関してまとめていきます。

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文章の型が大切なワケ

情報を取捨する必要性

本書は1973年に書かれました。今から40年以上も前です。当然、インターネットのイの字も出てきません。テープ式のボイスレコーダーが記録用のアイテムとして紹介されているような時代の本です。

ところが、以下の引用のようなことが述べられています。

情報過多で、しかも処理する時間・空間が不足しがちになるなら、情報を取捨する能力がこれからの世のなかを生きるためには重要な意味を持ってくる。

考える技術・書く技術 p.51

目覚めたときから床に就くまで、つねに膨大な情報が飛び込んでくる現代社会。そこで上手に生きていくためには、有益な情報を優先的にインプットする必要があります。70年代に書かれた本書で、そのこと指摘されているのは非常に面白いですね。

ピラミッド型と逆ピラミッド型

では、具体的にどのようにして情報を取捨するのでしょうか。その具体例として挙げられているのが、ピラミッド型・逆ピラミッド型を見極めながら読むというものです。

文章には、大きく分けてピラミッド型と逆ピラミッド型があります。ピラミッド型とは、序盤はあまり重要でないことを、終盤に重要なことを記述するような文章構成のパターンのことを指します。逆ピラミッド型は、その真反対の構成になります。

なぜ、この型を見極めながら読むことで、情報を切り捨てることができるのか。それは、文章の重要な部分を的確に判断できるため、正しく取捨選択を行いながら情報をインプットできるからです。

「この著者は、各章の序盤を自分の体験談から入り、そこから導かれる教訓はあとの方でまとめる傾向があるな」と文の構成がピラミッド型であることを見破ったとします。そうすれば、序盤はざっくり読み、終盤を精読する、というように効率のよい読み方をすることができるのです。

文書作成にも役立つ逆ピラミッド型

文章の構成パターンがピラミッド型なのか逆ピラミッド型なのかを把握する能力は、自分で文章を書くときにも力を発揮します

「読まないための技術を使ったら、読まれない文章ができるんじゃないの?」と思われるかもしれません。ですが、そうではありません。

構成パターンを無視した、重要な部分が散在している文章を読む場合、どの文章が大切なのか判断しづらいですから、一文一文を丁寧に読む必要があるでしょう。読み進めるうちに「ここがポイントだな」という箇所があると思いますが、同時にそこまで重要でない文章もどんどんインプットされます。その結果、ポイントであった文章の印象は薄まり、「いったい何が言いたかったのか・・・?」と頭に何も残らない・・・

また、全ての文章を精読するので、読み疲れが生じます。この文章は読むのがしんどいな・・・と思われるのは明らかにマイナスなことですよね。

一方で、構成パターンが統一されていると、ポイントが掴みやすく、読み疲れしにくい文章になります。もちろん、せっかく書いたのにざっくりと読み飛ばされる部分もでてきますが、それも構成にとって重要なのです。一字一句全てが重要な文章がいい文章だとはかぎらないのです。

まとめ

今回は、板坂元さんの考える技術・書く技術から「ピラミッド型・逆ピラミッド型の文章構成」を紹介しました。

文章の型を意識することで、現代でも十分活用できる情報を取捨する読書ができると同時に、読みやすく伝わりやすい文章を書くことができるようになるでしょう。

僕自身、文章力を鍛えなければならないと日々感じています。ピラミッド型・逆ピラミッド型を念頭におきながら、いい文章が書けるように精進していきたいですね。

果たして、今回のこの文章はどれだけ型を意識できたのか・・・

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